[資料]スイスのCOVID-19対策タイムライン
更新日:3月11日
京都大学大学院文学研究科髙木裕貴さんがスイスの COVID-19 対策タイムラインについての記事を作成いたしましたので公開いたします。
概要
スイスでは従来、州の自治権が強力であり、全国レベルでの感染症対策においては対応が異なってくる可能性があったが、2012 年に成立した感染症法により、連邦政府が「特別事態」と「非常事態」を宣言できることになった。今回のパンデミックはその初の実施例となる。
スイスは直接民主制を採用しており、国民投票が比較的頻繁に行われる国として知られている。「Covid-19 法」 成立後、 この法の是非を問う国民投票を求める複数の市民団体が署名を集め始める。どちらの場合も、憲法で規定された五万をはるかに超える票数が集まり、二度の国民投票が行われた。結果として、どちらの国民投票においても、Covid-19 法は賛成多数で承認された。 特に二回目の投票は、 ワクチンパスポート提示を義務付ける法的根拠となっている「Covid-19 法の改正」の是非を問うものだった。このように、コロナ禍における社会的意思決定を国民に委ねた希少な例であると言える。
2024年1月31日作成
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